フリーレンジ(放し飼い)農場

日本は真夏のような暑さのようですが、いかがお過ごしでしょう。オランダで涼むyareyareです。

 

もうかれこれ半年以上も前の話になりますが、鶏農場と豚農場を見学したときの様子を少し紹介します。どちらもフリーレンジといって、家畜を放し飼いで管理していました。

鶏農場では、屋外と屋内両方で飼育しているようですが、実際に見学したのは屋内の施設のみ。多段式システムでは鶏たちが地面をトコトコ歩いたり、バサバサ飛んだりあちこち忙しく動き回っていました。一番上の段にはエサが置かれ、2段目には水飲み場と巣があって、産み落とされた卵はベルトコンベヤーでウイーンと運び出されていました。

オランダの鶏農場では、2012年以降バタリーケージで飼養することが禁止されています(1)。断嘴もしていないため、嘴で他の鶏をつついて生産性が低下してしまう、など議論の余地はありそう・・・。個人的な意見ですが、オランダでは多くの農場が、家畜の動きを制限せずになるべく自然に近い飼い方を実践しているように思います。家畜福祉について世論の関心が高まっていることや、そのような農場を支える仕組みが定着していることが背景にあるのかもしれません。こちらの農場では、フリーレンジの卵(白色)という付加価値のおかげで、1個9セントの高値でドイツへ輸出しているとのことでした。「ドイツ人は白い卵を好むんだよ。」と話していましたが、なんでだろう?

次に訪れた豚農場もフリーレンジ形式を取っており、種豚、母豚と子豚、肉豚とグループ分けして、それぞれ屋外の広大なスペースで自由に走り回れるよう工夫していました。農家さんは、放し飼いが豚の健康や肉質の良さにもつながると考えているようです。フリーレンジに加えて、肉質の良いBonte Bentheimer種を掛け合わせていることを上手にアピールしながら、ベーコンやソーセージなど自家販売していました。

畜産学部の学生という立場を活かして、今のうちに見られるだけ見ておこうと思います。早く書いて更新しないと、すぐに忘れてしまう今日この頃。いかんいかん。

 

参考元:

1. オランダ政府ホームページ 

https://www.government.nl/topics/animal-welfare/welfare-of-animals-kept-commercially